パニック障害と漢方

パニック障害と漢方

パニック障害とは?

パニック障害は、特に理由もないのに強い不安や恐怖を感じ、突然の動悸、息切れ、めまい、吐き気、発汗、手足の震えなどの発作が起こる病気です。発作時には「このまま死んでしまうのではないか」という強い恐怖を感じることもあります。

発作が繰り返されると、「また発作が起きたらどうしよう」と不安になる予期不安が生じ、外出や人との交流を避けるようになり、結果的にうつ病を併発することもあります。

パニック障害の主な症状

  • 息苦しさ、過呼吸
  • 動悸、心拍数の増加
  • 胸の痛みや圧迫感
  • 吐き気や胃の不快感
  • めまい、ふらつき
  • 汗が止まらない
  • 手足のしびれや震え
  • 離人症状(自分が自分でないように感じる)
  • 失神することもある

パニック障害になりやすいタイプ

パニック障害は誰にでも起こりうる病気ですが、特に以下のようなタイプの方は発症しやすい傾向があります。

  • 電車やバスが苦手
  • 驚きやすい
  • 潔癖症気味
  • 人に気を遣いすぎる
  • のぼせやすい
  • めまいを感じることが多い

パニック障害の漢方治療

パニック障害は西洋医学では抗不安薬や抗うつ薬で治療するのが一般的ですが、薬の副作用や依存が心配な方も多いのではないでしょうか?

漢方では、発作(症状)を「標」、発作を引き起こしやすい体の状態を「本」として捉え、「標本同治(ひょうほんどうち)」という考え方で根本から治療していきます。

薬鍼堂では、まず漢方薬で発作を抑えながら、精神的に安定した状態へと導いていきます。さらに、ある程度改善した段階で認知行動療法を取り入れ、苦手な状況にも少しずつ慣れていくトレーニングを行います。この方法により、再発を防ぎ、最終的には漢方薬を卒業することを目指します。

パニック障害によく使われる漢方薬

パニック障害の症状に応じて、以下のような漢方薬を使用します。

  • 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):喉の詰まりや不安感が強い場合
  • 桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう):緊張や興奮を鎮める
  • 桂枝甘草竜骨牡蠣湯(けいしかんぞうりゅうこつぼれいとう):動悸や不安が強い場合
  • 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう):めまいやふらつきを改善
  • 甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう):イライラや情緒不安定を改善
  • 抑肝散(よくかんさん):神経の高ぶりを抑える

症例紹介

症例1:30代女性

長年パニック障害に悩まされ、外出時に発作が起こることが多く、電車に乗ることが困難でした。薬鍼堂の漢方治療を始めて3カ月で発作の頻度が大幅に減少し、8カ月後には電車に乗ることができるようになりました。

症例2:40代男性

仕事のストレスからパニック発作を発症し、職場での会議中に動悸や息苦しさを感じることが頻発。漢方治療と生活習慣の改善により、徐々に発作の頻度が減り、半年後には症状がほぼなくなりました。

患者様の声

20代女性
「漢方治療を始めてから、気持ちが落ち着き、発作の回数が減りました。最初は半信半疑でしたが、続けてよかったです。」

30代男性
「薬を飲み続けることに抵抗がありましたが、漢方なら自然に治せると聞き、試してみました。今では普通に生活できるようになりました。」

パニック障害は治る病気

パニック障害は適切な治療を受ければ改善し、完治する病気です。「気の持ちよう」や「性格の問題」と誤解されることもありますが、脳の働きが変化しているため、しっかりとした治療が必要です。

薬鍼堂では、豊富な治療実績をもとに、一人ひとりの体質や症状に合わせた漢方治療を行っています。パニック障害でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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