目次
尋常性乾癬とは?|赤い発疹と銀白色の鱗屑が特徴の慢性皮膚疾患
尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)は、原因がよくわかっておらず、皮膚の赤い盛り上がり(紅斑)と白いフケ状の鱗屑 が生じる慢性炎症疾患です。
- 肘・膝・頭皮・背中など摩擦を受けやすい部位に出やすい
- かゆみ・ほてり・痛みを伴うことも
- 寛解と再燃を繰り返しやすく、ストレス・季節の変化で悪化しやすい
漢方でみる尋常性乾癬の体質的要因
西洋医学的要因 | 漢方的見立て |
---|---|
表皮の過剰増殖、自己免疫の亢進 | 血熱(けつねつ)…血にこもった熱が皮膚に発散し紅斑を起こす 瘀血(おけつ)…血行停滞で皮膚の代謝が滞る 湿熱(しつねつ)…食生活や胃腸機能の乱れで炎症・かゆみが長引く |
漢方治療では ①炎症(熱)を鎮める ②血行を促す ③皮膚の再生リズムを穏やかに戻す という三本柱で体質改善を進めます。
症例紹介|大阪府大阪市在住 40 代男性 S.Kさん
- 発症歴:15 年
- 病歴:ステロイド外用・ビタミン製剤で一時的に改善するも再燃を繰り返す
- 相談理由:「薬をやめるとすぐ再発。根本から治したい」
初回カウンセリング
主訴 | 診察所見 |
---|---|
肘・膝・頭皮の紅斑とかゆみ、冬に悪化 | 舌:紅・苔微黄/脈:弦やや数 → 血熱+血瘀+湿熱 の複合タイプと判断 |
治療経過(処方は体質に合わせ個別調整)
期間 | 変化の概要 |
---|---|
1〜2 か月 | ・かゆみが「我慢できる程度」に低下 ・寝ている間の掻破が減り、出血・浸出液が止まる |
3〜4 か月 | ・肘・膝の紅斑が薄くなり、鱗屑が細かく剥がれる程度に ・頭皮のフケが半減、黒い服でも気にならない |
5〜6 か月 | ・新しい発疹がほとんど出なくなる ・触れると感じていた熱感が消え、出ている範囲もかなり小さく |
7〜8 か月 | ・日常生活でかゆみを意識しない日が続く ・掻いたところの色素沈着はあるが見た目も綺麗に |
患者さんの声

15 年間「治ってはぶり返す」の繰り返しで正直諦めていました。
漢方は即効性こそありませんが、徐々に炎症が鎮まっていく実感 があり、8 か月たった今は肌が落ち着いている日が当たり前に。好きなゴルフも半袖で楽しめるようになりました。
1 日あたりのご予算目安
体質・症状の強さで調整しますが、1 日あたり 660〜990 円(税込) が中心帯です。再燃防止の維持期はより軽い処方へ移行します。
養生アドバイス|再発させない生活習慣
- 辛味・脂質・甘味の過剰摂取を控える(湿熱悪化の原因)
- 入浴は38〜39 ℃で10 分 – 高温長湯は血熱を助長
- 睡眠は23 時までに就寝 – 皮膚の再生タイムを確保
- 軽い有酸素運動で発汗 – 血行促進とストレス発散に
- コットン素材の衣服 で摩擦・蒸れを防止
漢方治療のメリット
- ステロイドなどの リバウンドを抑えながら長期管理 ができる
- 皮膚だけでなく 疲労感・不眠・便通など全身症状も同時改善
- 体質分析に基づいた オーダーメイド処方 で再燃しにくい
よくあるご質問(FAQ)
- Q治療期間は?
- A
軽症で3〜4 か月、慢性例は6 か月〜1 年が目安です。再燃を防ぐ維持期を含めると長期サポートになります。
- Q外用薬をやめても大丈夫?
- A
急な中止は危険です。漢方で炎症が落ち着くにつれ、外用薬を必要最小限に減らす流れを推奨しています。
- Q食事制限は必須?
- A
厳密な制限よりも炎症を助長しやすい食品を控え、胃腸を整えることが大切です。個別の体質に応じて指導します。
- Q完治しますか?
- A
完全に症状が消失し、再発も起こさなくすることは十分可能です。
まとめ|炎症体質を整えれば尋常性乾癬も怖くない
尋常性乾癬は「ステロイドで抑えるしかない」と思われがちですが、体質(血熱・湿熱・血瘀)を整えれば炎症は鎮まり、再燃を抑えられます。
薬鍼堂では、丁寧なカウンセリングとオーダーメイド処方でかゆみも見た目の悩みもない毎日をサポートします。
もう隠さない肌へ まずはお気軽にご相談ください。