脳脊髄液減少症とは?頭痛・めまい・疲労感が続く原因不明の不調
脳脊髄液減少症とは、外傷や原因不明の理由で脳脊髄液(脳と脊髄を満たす液体)が漏れ、脳の圧が下がることで様々な不定愁訴(頭痛・めまい・倦怠感・視覚障害など)が現れる疾患です。
主な症状:
- 座ったり立ち上がったときに悪化する起立性頭痛
- 倦怠感、集中力低下、脱力感
- めまい、耳鳴り、視界のぼやけ
- 吐き気、首の痛み、気分の落ち込み
MRI検査で「硬膜外漏出」が確認できる場合もありますが、画像に異常が出ない軽度の症例や非典型例も存在し、診断・治療に苦労する患者さんが多いのが実情です。
漢方での脳脊髄液減少症の捉え方
東洋医学では、脳脊髄液減少症によって起こる頭痛・倦怠感・自律神経症状を、以下のような体質の乱れとして捉えます。
主な漢方的見立て:
- 気虚(ききょ):エネルギーが不足し、身体の修復や再生が追いつかない
- 腎虚(じんきょ):脊髄や骨・神経を養う力が弱っている
- 水毒(すいどく):倦怠感・眩暈・頭のふらつき
- 気滞(きたい):不安感・睡眠障害・情緒不安定
漢方ではこれらを全体のバランスから整えることで、症状を軽減し、自然治癒力を高め、再発しにくい体質へ導きます。
【症例紹介】大阪府大阪市・30代女性 A.Nさんの改善事例
ご相談内容
A.N様(大阪府大阪市・30代・デスクワーク中心)は、2年前に交通事故に遭って以降、頭痛・起立時のふらつき・倦怠感・集中力の低下に悩まされていました。
病院での検査で「脳脊髄液減少症の疑いあり」と言われ、ブラッドパッチを1度受けたものの、症状が完全には回復せず、体質改善を希望して漢方相談へ。
初診時の状態と体質診断
- 起き上がると頭痛、午後は倦怠感が強まる
- 生理前にめまいと不安感が悪化
- 手足の冷え、顔ののぼせ、睡眠の浅さあり
- 東洋医学的には「水毒+気滞」と判断
治療経過
- 2週間後:頭痛の頻度がやや減少。午前中のふらつきが軽減。
- 1ヶ月後:午後の疲労感が軽くなり、集中力が戻ってくる。
- 2ヶ月後:起立時の頭痛が明らかに減り、日常生活に支障がない程度に改善。
- 現在:症状の再発予防を目的に体質強化を継続中。
患者さんの声

起きるのがつらくて、仕事にも支障が出て本当に悩んでいました。
漢方は初めてでしたが、体質や性格までしっかり見てもらえて安心できました。
今では体が軽くなり、頭痛もほとんど感じません。少しずつ運動も再開できて嬉しいです。
今回の漢方治療の料金目安
1日あたり 980円
漢方治療は、一人ひとりの体質に合わせたオーダーメイドの治療を行うため、薬の選び方や服用量、治療期間が異なります。カウンセリングにて詳細をご提案します。
ご自宅でできる養生法
自律神経と回復力を支える生活習慣
- 朝はゆっくり起きる/無理に動かない
特に症状が強い時期は「朝活」より「午前の休養」を意識。 - 水分を摂りすぎない/温かい白湯を中心に
脳圧が低い状態では、水分の過剰摂取で悪化することも。 - 湯船にゆっくり浸かる
自律神経のバランスと血流を整える基本。 - 毎日同じ時間に寝る・起きる
睡眠の質が体調回復のカギ。寝る直前のスマホは避けましょう。
漢方治療のメリット
- 脳脊髄液減少症の複雑な症状に、体質別で柔軟に対応可能
- 全身のバランス(気血水)を整えることで、根本改善を目指す
- 病院で「異常なし」と言われた不調にも効果が期待できる
- 副作用が少なく、長期的な体質改善ができる
よくあるご質問(FAQ)
- Q病院の治療と併用できますか?
- A
はい。ブラッドパッチと併用される方も多く、相乗効果も期待できます。
- Q漢方だけで改善しますか?
- A
漢方のみの体質改善によって明らかな改善が見られた方が多数おられます。
- Qどのくらいで効果が出ますか?
- A
軽度なら1ヶ月以内、慢性化した場合は3〜6ヶ月以上の継続が推奨されます。
【まとめ】脳脊髄液減少症は体質からのアプローチがカギ
脳脊髄液減少症は、検査では判断しにくく、複数の症状が複雑に絡み合う難治性の疾患です。
漢方では、患者様一人ひとりの体質・背景・生活習慣を見つめ直し、内側から整える治療を行います。
「どこに相談すればよいか分からない」
「薬だけでは限界を感じている」
そんな方に、体と心の回復を支える選択肢としての漢方治療をご提案します。