脳脊髄液減少症が漢方で改善
漢方治療では以前からめまいや頭痛に対して首の治療が効果的であることがわかっていたのですが薬鍼堂での治療例から脳脊髄液減少症にも漢方薬が効果があることがわかってきました。
脳脊髄液減少症とは?
なかなか治らない頭痛やめまいの患者さんに関係していることが多いです。むち打ち症や頸椎捻挫の後遺症からなることもあるのですが今のところ正確な原因はわかっておりません。
脳脊髄液減少症をMRIなどの画像で診断することは非常に難しく、病院でも見逃されがちな症状です。これからマーカーでの検査法が普及すれば脳脊髄液減少症と診断される患者さんも増えていくと思われます。
病態としては脳と脊髄を包む硬膜の中を満たしている髄液が頚部・背中・腰部から漏れることにより少なくなって様々な症状が出て自律神経にも大きな影響が出ます。
きっかけは交通事故や転倒、尻もちなどの軽い外傷でなる場合があるのですが、漏出の原因が不明な特発性の脳脊髄液減少症もあります。
生活に支障が出ているにもかかわらず周りからは理解が得られにくく、怠慢である等の批判を受けることがあるのが現状です。
主な症状
めまい、吐き気、耳鳴り、不眠、頭痛、首の痛み、肩こり、倦怠感、うつなど
治療方法
ブラッドパッチ(硬膜外自家血注入療法)
漏出部位の近くに患者さん自身の血液を注射して凝固させて、その血液で漏出部位を塞ぐ方法でこの方法が現在、最も効果的であるとされている治療法です。
しかしブラッドパッチでも30%の患者さんには効果がみられず、効果はあったけども完全にスッキリしないなど完全な治療法ではありません。
さらに何回も注射することもあるので合併症として腰背部痛、感染、硬膜外腔への血液注入に伴う癒着と、癒着による疼痛を伴う神経炎等があります。
脳脊髄液減少症の漢方治療
漢方では水のバランスをとることでこれらの症状を改善させていきます。
はっきりとした髄液の漏出が確認されない方でも漢方では同じように症状が改善される方が多いです。
なかなか治らない頭痛やめまいでお悩みの方、ブラッドパッチで効果が無かった方や症状がスッキリしなかった方にも漢方は効果的ですのでぜひご相談ください。